— Still thinking. . .

【講演のご案内】12/21(金)5時半から

駒場の東大科学哲学科において12月21日(金)5時半より講演をさせて頂くことになりました。

貴重な機会を与えて下さった東大科哲の教授・関係者の皆様に感謝致します。

テーマは近世イギリスにおけるビジネス不信と企業の社会的責任についてです。現在準備中の拙著をベースにした発表となります。年末の忙しい時期ですが、科学史、政治史、文化史の知見を統合し、現代の問題との関連も見えて来るような議論を出来ればと考えております。様々な分野で活躍している方にお越し頂けたら幸いです。 以下、詳細です。

演題: ビジネス『プロジェクト』と企業の社会的責任、1550-1750:      科学史・経済史・文化史の狭間で

日時: 12月21日(金)、17時30分~                 (発表約1時間、その後質疑応答)

場所: 東大駒場キャンパス、16号館、119室

16号館は14号館の銀杏並木を挟んだ北側の建物になります。
16号館は18時にドアが閉まりますのでご注意下さい。
キャンパスマップは、
http://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/about/visitors/maps-directions/map2012.10.pdf
をご参照ください。

 

発表概要

企業の社会的責任(CSR)はいまや上場企業の常識となり、国内外のメディアやビジネススクールでも盛んに取り上げられている。しかしながらCSRの前史についての本格的研究はほとんど行われていない。CSRやソーシャルビジネスの流行は、行き過ぎた古典的資本主義への斬新な応答であり、ごく最近の事象のように思われるからだろう。社会貢献ではなく蓄財行為の正当化こそが「資本主義の精神」だったのだとするマックス・ウェーバーの有名なテーゼも、資本主義とCSRを対立させる昨今の見方を後押ししているように思える。

 しかし資本主義の根幹ともなる技術革新や新規事業が推進、正当化される際には、常に社会貢献が喧伝されてきたのではないか。だとすればCSRと資本主義は、すでに後者の勃興期から密接不可分の関係にあったのではないか。以上の観点から、本講演では産業社会のひな形とも言える近世イングランドに焦点を当て、ウェーバーらが注目しなかった手紙や日記などの手書き史料、また当時の新聞、パンフレットや政府文書を紹介する。それらの横断的分析を通して当時重視されていた「プロジェクト」という概念を導入し、近世イギリス公共圏におけるプロジェクト不信に着目することで西洋資本主義における社会的責任前史の一端を論じてみたい。本講演が近世イギリスの事例を通して科学史・文化史・経済史の接点について議論し、また近世イギリスと現代社会が直面する諸問題の連続性・非連続性について共に考えるきっかけとなれば幸いである。

 

 

発表者論文の紹介記事

・「不信がもたらす統一性 ハートリブサークルの活動」http://d.hatena.ne.jp/nikubeta/20120802/p1
・「神を前にした投機 イギリス鉱山事業にみる営利と公共善 」http://d.hatena.ne.jp/nikubeta/20120801/p1

研究裏話・留学生活について

2011 TEDxTokyo_yz 「越境者」