— Still thinking. . .

2月から研究でパリに滞在している。こちらに来てから現地の友人に薦められてカミュの『異邦人』(1942)を読んだ。

英訳を読みながらだけどフランス語で読むことの出来た最初の小説。美しく簡明な文体で植民地時代のアルジェリアの生活が描かれて行くけれど、主人公が隣人のトラブルに巻き込まれることで逮捕、収監され、そして裁判が始まり、彼のその尊い日常性は壊され、彼は厳罰を処されるべき他者「異邦人」として扱われてしまう。自身が犯した罪を悔いることの出来ない主人公、彼を詰問する取調官、彼に極刑をもとめる検事、それを囲む陪審員、にもかかわらず主人公との結婚を望む愛人、獄中で懺悔をすすめる牧師。彼らのやり取りから炙り出される問題はあまりに豊か、あまりに深刻なものばかりで、だからこの作品が古典であるということが言えるのだけれど、特に三つの問題が僕の個人的琴線に触れた気がした。

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マイクロヒストリーの今を追うための実験的ポストです。現段階ではJohn Brewerの2010年の論考についての断片的ノート、といった体裁をとっています。
時間があればまた後で更新します。

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駒場の東大科学哲学科において12月21日(金)5時半より講演をさせて頂くことになりました。

貴重な機会を与えて下さった東大科哲の教授・関係者の皆様に感謝致します。

テーマは近世イギリスにおけるビジネス不信と企業の社会的責任についてです。現在準備中の拙著をベースにした発表となります。年末の忙しい時期ですが、科学史、政治史、文化史の知見を統合し、現代の問題との関連も見えて来るような議論を出来ればと考えております。様々な分野で活躍している方にお越し頂けたら幸いです。 以下、詳細です。

演題: ビジネス『プロジェクト』と企業の社会的責任、1550-1750:      科学史・経済史・文化史の狭間で

日時: 12月21日(金)、17時30分~                 (発表約1時間、その後質疑応答)

場所: 東大駒場キャンパス、16号館、119室

16号館は14号館の銀杏並木を挟んだ北側の建物になります。
16号館は18時にドアが閉まりますのでご注意下さい。
キャンパスマップは、
http://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/about/visitors/maps-directions/map2012.10.pdf
をご参照ください。

 

発表概要

企業の社会的責任(CSR)はいまや上場企業の常識となり、国内外のメディアやビジネススクールでも盛んに取り上げられている。しかしながらCSRの前史についての本格的研究はほとんど行われていない。

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2、良き語り手となること。

良いストーリーの要素は「驚き」と「サスペンス」の二つに収束すると言ったのはヒッチコックだといいます。このポイントをプレゼンテーションやその他のコミュニケーションでも考えるようにと教わりました。確かに発表の最初に驚きを伴うような引用やエピソードを持って来たり、またそこで答えを知りたくなるような問いをたてられると、続きが気になりますよね。今回は僕の知っている分野に引きつけて、こうした「物語」の要素について考えてみたいと思います。

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ロンドンNational Portrait Galleryで開催中の特別展、The Lost Price: The Life and Death of Henry Stuartに行って来た。ヘンリー八世やエリザベス一世、またブラッディ・メアリの語源ともなったというメアリー・スチュアートなどはこれまでも多くの伝記が書かれてきたけれど、プリンスヘンリー(1594-1612)はそれほど注目されて来なかった。今回の展覧会は、そんなヘンリーに注目し、彼の肖像画やミニチュアポートレートはもちろん、王子の手紙や鎧兜、彼を取り巻いた貴族や宮廷学者が王子に捧げた書物、さらには彼に軍船を捧げた船大工(!)の肖像までを一同に公開したものだ。

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数日前、ブリティッシュ・アカデミーでコミュニケーションについてのセミナーに参加してきました。このアカデミーはイギリスの人文社会科学を司る学術団体で、日本学士院のように世界的に著名な研究者がフェローをしているほか、若手・中堅の研究支援もしている団体です。コミュニケーションセミナーには僕のようなポスドクの人が20人弱来ていました。講師は元BBCの方、丸一日で結構疲れましたが、プレゼンのしかたからプレス・リリースの書き方、インタビューを受ける際のコツなど、情報満載でした。備忘録も兼ねて印象に残ったポイントについて書いてみたいと思います。

1、オーディエンスに寄り添う。

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先日9月11-14日にケンブリッジで開催された日英歴史家会議にて発表してきました。

僕は昨年までは原稿を読み上げるやり方でしかプレゼンが出来なかったのですが、最近意識的にパワポを使って自由に話すというスタイルを練習しています。パワポの使い方が良かったと初めてお褒め頂けたのですごく嬉しかったです。(レジュメを作るのは未だに苦手ですが。。)以下、パワポを使って話す時に僕が気をつけていることをリストしておきます。

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北川智子さんの「ハーバード白熱日本史教室」日本史界隈では物議を醸している模様。http://t.co/x1ku9URi
書評にはならないけれど、 以下雑感。

1)この本は北川さんがハーバード在籍中に担当した二つの講義Lady SamuraiとKyotoの紹介第2、4章を軸に、ハーバードにたどり着くまで、そしてそこでの生活をエッセイ風にまとめた1、3、5章を配した新書。全190頁でライトな読み物という感じ。

Koji_hist 2012/07/30 00:32:53

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気鋭の科学思想史家、坂本邦暢  @kunisakamoto さんがご自身のブログで拙著の論点を日本語にまとめて下さいました。
Koji Yamamoto, “Reformation and the Distrust of the Projector in the Hartlib Circle,” Historical Journal 55 (2012): 375–97.

【不信がもたらす統一性 ハートリブサークルの活動】
著者の才気がいかんなく発揮されたすばらしい論文を読みました。これはモデルとすべき作品の一つとしてすぐに取り出せる場所に置いておかねばなりません。
http://d.hatena.ne.jp/nikubeta/20120802

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経過報告: 今年2012年1月にプロポーザルとサンプルチャプタ二つを提出してありました。5ヶ月待ったあげく、経済史のアカデミックエディタによってリジェクトされてしまいました。理由はNew Institutional Economicsとの取っ組み合いを意識し過ぎてプロポーザルを大仰に書いてしまい、そこの論証が足りないと見なされたこと、それと因果関係の「説明」/explanationを期待するエディタと文化史的アプローチから起業家達の社会的責任と信頼・不信の問題を考えたかった僕との相性が悪かったことでしょうか。 

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以前書いたプロポーザルや研究計画等をシェア出来るよう、アップロードしました。沢山の方がそれぞれの計画書やノウハウなんかを共有、蓄積していけたら面白いなーなんて漠然と考えています。僕のは拙い表現やまだまだなプロポーザル(汗)が多いですがご笑覧下さい。

こちらです。

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東京電力は現在一般家庭を含む「規制部門」における電気料金の値上げを経産省にしている。7月から平均10.28%引き上げたいとの申請だそうだ。(東電のサイトはこちら)
この案件について同省が先日6月9日までパブリックコメントを求めていたので、以下のコメントをしてみた。

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海外在住の人文科学研究者です。

今回の値上げは、一般家庭も対象となる規制部門での申請ですが、当該案件の検討認可をされる経産省におかれましては以下の3点に注目されることを謹んで提案致します。

1)柏崎原発の順次再稼働を前提とした原価試算であること。

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昨今のイギリスのアカデミア、特に歴史分野では単著を出版することが、研究者としての必要不可欠な第一歩となってきていて、僕も目下取り組んでいます。特にイギリスでは短期契約でない専任講師の職をとるにはかなり重要なステップとなっています。北米は事情が違うかも知れません。英米の出版社から学術書を出版するには、まず契約(book contract)のオファーを手に入れる必要があります。それには本の主たる内容とそれがもたらす知識の前進を説明し(synopsis)、ターゲットオーディエンス(どの分野の学者が読み、どの学部のコースで使ってもらえそうか)を示し、本の構成と各章の概要を示します。これがBook proposalと言われる書類です。

これと併せてサンプルとなる章を1つか2つを出版局の編集者宛に送付します。運がよければこれらが編集者の目に留まり、

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レッテルを張って片付けてしまうことの危うさについて考えさせられる一件だ。名古屋を拠点に活動をしている写真作家アン・セホン(41)の従軍慰安婦をテーマにした展覧会が突如中止になった。

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British Academyという学術団体から3年間のリサーチポストを頂ける旨の連絡がありました。憧れでも目標でもあったこのオファーを頂けるなんて信じられないです。テーマは世界最初の金融バブル、1720年の南海泡沫事件。もう三年くらいは研究計画を書いては送ってということが続いていたので、これで本格的に始められるなあ、という気がします。博論をもとにした単著の方も、しっかりリバイズする時間が手に入りそうで、ほっとしているというか、すごく嬉しいです!これは自分一人では絶対に出来なかったこと。これまで出会い、議論を交わし、色々な仕方で時間を共にした多くの方々に感謝いたします。これから恩返しと恩おくりをしてゆきたいですし、気を緩めずに、しかし焦らず、研究に励みたいと思います。また専門性だけにとらわれることなく、色々な問題について考え発信し行動していきたいなあなんて思います。

まだまだ荒削りですが、今後ともご指導ご鞭撻どうぞよろしくお願いします!

 

研究概要 / Abstract  (Ja/En)

南海泡沫事件(1720)の文化史的再解釈 (2010年松下財団vers.)

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先日Historical Journalに拙稿が掲載されました。

Koji Yamamoto, ‘Reformation and the Distrust of the Projector in the Hartlib Circle’, Historical Journal, 55 (June, 2012), 375-397.

1640-50年代に活躍したハートリブら改革家達が、利益と公益のバランス、風評被害への対応を巡って分断された様を分析しています。

論文へのリンクはこちらです。 http://journals.cambridge.org/action/displayAbstract?fromPage=online&aid=8565560&fulltextType=RA&fileId=S0018246X12000064

原稿もお渡し出来るのでお声がけ下さいませ。日本語の要旨と関連パワポはこちらです。
感想批判等、どうぞよろしくお願いします!

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テントの強制退去期日が迫るなか、英オキュパイ・ロンドンが活動の土俵を路上から学校へ、社会や市民生活科目でのワークショップへと移しつつあるらしい。既に受け入れ表明した高校もあるというから驚き。会社にだけでなく、社会にも生きる人=社会人の育成が進んでいるようだ。(BBCより

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「原発事故後の最大のリスクは何か?」その問いに、
田坂広志氏は「根拠の無い、楽観的空気」と警鐘を鳴らしている。そのメッセージは、他でもない僕ら一人一人に向けられている。
http://www.youtube.com/watch?v=bMRD3p2nuuI&feature=channel_video_title

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10月に”Ideas worth spreading”をテーマにしているTEDのイベント、TEDxTokyo yzで話をする機会を頂きました。その日のテーマは「越境者」。「国境」、「私」、「時代」を超えていく、という話をしました。

名刺替わりの自己紹介でもあり、これまでお世話になった方、これから出会うであろう人達へのメッセージでもあります。

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I have received an email appeal from the Chancellor of the University of York. The article read:  “Meet Sabrina and Scott: who were helped by a generous gift to support talented students.”

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昨日あったセミナーでextended mind (拡張した精神)という考えについて聴いた。
Where does the mind stop and the rest of the world begin?
「どこまでが私のココロで、どこからが外界なの?」
という問いがテーマ。

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サンプルチャプター二つ目の全体像が見えてきました。

 

1690年代にイギリス初の株式会社ブームがあったんですが、そこをよく見てみると、どの会社もどのようにビジネスを通して株主に利益還元しつつも社会貢献するか、という点を強調していて、public serviceを一つの合言葉になっていたことが分かってきます。当時はやっていたビジネスプロジェクトについて、ロビンソンクルーソーで有名なデフォーは例えばこんなことをいいます。

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リーマンショック以後テレビや雑誌を見ていて思うのは、結構昔のビジネスのあり方を知っておくと、今の問題の整理につながったり、もっと上段に構えれば資本主義のあり方とかを考え直したりする時にも参考になるんじゃないか、ということです。

よく、過去に遡って歴史を紐解くときに、自分の、または自分たちの時代の価値観をむやみに押し付けちゃあいけない、という話があります。

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ジャーナリストの取材が許可されていない福島第1原発への初の潜入ドキュメントを成功させる。8月にはドイツZDFテレビイギリスガーディアン紙にてその成果が報道された。作業現場でマスクを脱ぎタバコを吸う作業員。彼らの安全は確保されているのか。そう疑わざるを得ないような写真だ。日本の大手報道機関ではどのように取り扱われているのだろうと思ってサーチしてみた。

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がんばろう日本!

その下に大きな文字で書いてある
「がんばろう!!福島」

そんなのぼりを眼にした。
大きな商店が入る駅前のことだ。

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僕が垣間みた福島は
豊かだった。

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スティーブ・ジョブズのコトバにどれほど励まされたことか。

僕は偶然マックユーザーになったけれど、それ以上に彼がスタンフォードでしたスピーチから絶大な影響を受けました。

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みなさま、

来る10月9日(日)午前10時半から立教大学池袋キャンパスにて発表を致します。転機ともなった2008年の発表以来、日本では二度目の学会発表です。TEDxTokyo yzでのパーソナルな内容とは打って変わって、今度はかなり学問的にやる予定です。それでも下記の要旨にあるように、3.11を経た私達に響く様なテーマに焦点を当てて発表してみる予定です。

基本的に開かれた会ということですので、僕の発表も含め、好奇心・興味がおありの方は是非お越しください!

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これから宮城・福島へ行ってきます。

宮城では友人のプロジェクトを見学し、
南相馬市では、屋内退避区域の幼稚園に行き、子供たちとお遊戯を。
また保護者や保母さんたちともお話してきます。

僕は何を感じることが出来るか。
最初の一歩のつもりで行って参ります。
帰ってきたらテッドイベントとこのブログを通してみんなと経験を共有できればと思います。

浩司

 

Dear friends,

I’m now off to Miyagi and Fukushima, disaster-affected areas of Tohoku.
In Minamisoma, a town within the 30km exclusion zone, I will be joining friends to help some kindergarden.

What are these innocent kids feeling, being deprived  of their freedom to play freely and breathe deeply outside? What about their parents?

Something will be posted here so that we can share the experience.

Koji

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ドイツ大手のジーメンスが原子力産業から離脱。その決断を「ドイツ社会と政治の意向に対する当社からの応答」と位置づけつつ、自然再生エネルギーを「21一世紀の一大プロジェクト」と呼び、「2020年までの自然再生エネルギーの供給率35%は達成可能」とする。以下はBBCから抜粋。

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